Leustroducsin Bは血小板増多作用を持つ新規抗生物質として三共株式会社で放線菌から単離構造決定された化合物である。東大薬の廣部雅昭先生の研究室で修士号を取得後、三共の研究員をしていた島田神生さんが私の研究室に2年間研究生として来られることになった。経緯は忘れてしまったが島田さんがこの化合物の全合成をやりたいと言ったのだと思う。私が含窒素天然物全合成の専門家と言っても、leustroducsin Bにはアミノ基が一個あるだけなのでほぼ専門外の化合物と言って良い。この天然物は酸にもアルカリにも弱く、保護基をどのように使うかというのが課題となった。一人で2年以内に完成させるのはさすがに厳しかったので、後半は修士課程の学生だった鏑木洋介君に助太刀をしてもらい完成に漕ぎ着けた。
“Total Synthesis of Leustroducsin B,” K. Shimada, Y. Kaburagi, and T. Fukuyama, J. Am. Chem. Soc., 125, 4048 (2003).















